世帯人数別の理想的な住まいとは?家族の人数に合わせた間取りの選び方

公開日:2023/07/15  最終更新日:2023/08/17

女性

理想的な住まいを考えるうえで大切なのが、居住スペースの広さと間取りです。本記事では、世帯の人数(家族構成)が住まい選びに影響すること、人数に合わせた間取りの重要性を解説します。家族のニーズにマッチした間取りの選び方もあわせてご紹介しますので、これから賃貸・購入を検討される方はぜひ参考にしてください。

家族構成によって変わる理想の住まい

理想の住まいを選ぶにはまず、世帯人数に応じた居住スペースの広さが重要です。

人ひとりに対して生活に不可欠な設備・家具があるからです。また、精神的な余裕を保つには、ほかの人と一定の距離が必要でしょう。

国土交通省は「住生活基本計画における「水準」について」において、住宅の設備や性能といった「住宅性能水準」、立地や安全性に関する「居住環境水準」のほか、世帯人数ごとに適した面積である「居住面積水準」の値を定めています。

家族構成によって理想の住まいに必要な広さが変わるということです。

世帯人数が変われば必要不可欠な広さが変わる

居住面積水準のひとつとして、居住者が健康で文化的な暮らしができる広さ「最低居住面積水準」があります。

単身世帯は25㎡、2人世帯は30㎡、3人世帯は40㎡、4人世帯は50㎡を、最低限必要な広さの目安として考えましょう。

より豊かな生活空間を目指すなら広さに余裕を持たせる

同居する人数が増えれば住まいに必要なものが増えます。

単身世帯でも、生活必需品(設備や家具など)だけでなく、本棚や楽器、スポーツ用品、ペット用品(水槽など)を置き、趣味を楽しみたいという方もいるでしょう。住宅資金に余裕があるなら、最低居住面積水準ではなく「誘導居住面積水準」を参考にするのがおすすめです。

より豊かで多様な生活スタイルに対応できます。都心周辺で住まい(マンションなど)を探すなら、単身世帯は40㎡、2人なら55㎡、3人なら75㎡、4人世帯の場合は95㎡が目安です。

郊外など都市部以外で戸建て物件などを希望するなら、単身の場合は55㎡、2人なら75㎡、3人なら100㎡、4人世帯では125㎡ほどと、より余裕のある広さが適しています。

家族の人数に合わせた間取りの重要性

広さと同様に住まい選びに重要なのが、世帯人数に合わせた間取りです。

広さが適切でも、間取り(部屋数)が合っていないと、生活に不便であったり、お互いの生活に良くない影響を与えてしまったりする可能性があるからです。たとえば、40㎡のマンションに3人世帯(夫婦+子どもひとり)が住む場合で、間取りがワンルームだとします。

広さにおいては国土交通省の示した目安をクリアしています。しかし、部屋が区切られていないので、仕事で遅く帰宅した場合に子どもの眠りを妨げないよう、声を潜めて活動しないといけません。

上記は極端な例ですが、広さだけでなく間取りを世帯人数に応じて選ぶ大切さがわかるでしょう。間取りはほかの人との距離を保つだけではなく、生活空間を分けるために不可欠なのです。

家族のニーズにマッチした間取りの選び方

理想の住まいには間取り選びが重要だとお伝えしましたが、実際にどう選べば良いのでしょうか。

大切なことは、世帯人数と居住者のニーズに合わせることです。ここでは具体的な間取りの選び方を解説しますので、ぜひ参考にしてください。

基本的には「世帯人数=居室の数」を目安にしよう

基本的な間取りは「ひとりにつき居室をひとつ」を目安にするとよいでしょう。

世帯に家族以外の人が含まれる場合(友人など)は特に、プライベートを保つためにおすすめです。L(リビング)D(ダイニング)K(キッチン)以外の、間取りの頭文字の数字と世帯人数を一致させるイメージです。

ひとり暮らしなら1R(ワンルーム)や1K、1DK、2人なら2DKや2LDKと考えましょう。ただし、子どもが幼いときは居室が必要なく、夫婦やカップル、兄弟姉妹といった親しい関係ならば、部屋をまとめる場合もあります。

また、将来的な成長を見込んで部屋数を用意しておきたい場合もあるでしょう。ニーズにあわせた調整をおすすめします。

実現したい生活スタイルに合わせて検討しよう

間取りを選ぶ要素として、居住者の生活スタイルも重要です。

たとえば、広いキッチンで料理を楽しみたいなら、ファミリー向けに設計された2LDK以上の間取りがおすすめです。

また、居室以外に専用スペース(趣味部屋や仕事部屋など)を用意したい場合や、それぞれ生活リズムが異なる場合は、部屋を用途別に分けたり、個人部屋を設けたりする必要があるでしょう。

まとめ

本記事では、理想的な住まいを選ぶには、世帯人数に合わせた広さ・間取り選びが大切であると解説しました。広さは生活空間に余裕を持たせ、間取りは生活空間を区切り、プライベートを保つために必要です。また、家族がどのような生活を送りたいかをイメージして、世帯人数、ニーズに合った間取りを選びましょう。本記事が間取りについて疑問を抱いている方の力になれれば幸いです。ぜひ参考に、最適な間取りをご検討ください。

 

 

WRITER沢野圭太
埼玉県出身。不動産歴6年。
宅地建物取引士・ファイナンシャルプランナーとしての視点で不動産情報を日々発信しています。
自身も不動産屋として接客の経験を持ち、本当に求められる安心できる不動産屋情報の発信に努めています。

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