不動産のおとり物件の見極め方とは?知っておくべきポイントと注意点

公開日:2023/07/01  最終更新日:2023/08/17

ポイント

不動産を検索する際、おとり物件(おとり広告)に引っかかると、問い合わせや来店の時間や費用(交通費など)が無駄になってしまいます。本記事では、不動産会社が検索サイトなどに掲載する理由とともに、おとり物件の見極めポイントを解説します。不動産を買いたい、借りたいとお考えの方はぜひ参考にしてください。

不動産のおとり物件・おとり広告とは

不動産のおとり物件とは、実際に物件はあるものの、売買や賃貸の対象にできない物件を指します。

たとえば、すでに契約・売約済みであったり、実際には募集していなかったりして、取引できない物件です。また、おとり物件を掲載した広告をおとり広告(釣り広告)と呼びます。

「宅地建物取引業法(32条)」では誇大広告にあたり、不動産広告のルールである「不動産の表示に関する公正競争規約(21条)」でも禁止されています。

不動産公正取引委員会が不動産検索サイト(ポータルサイト)とともにおとり広告をなくすよう努めていますが、完全な排除はできていない現状です。

不動産会社がおとり物件を掲載する理由

なぜおとり物件が掲載されるのかという理由には、大きく分けて「不動産会社(業者)がおとり物件で店舗来店を増やそうとする意図」と「不動産サイトの掲載システムの都合や不動産会社スタッフのミスで情報更新が遅れた」という2つが挙げられます。

それぞれ詳しく解説しましょう。

店舗への来店数を増やしたい

ひとつ目は、好条件の物件をきっかけに来店数を増やしたいという理由からおとり物件が広告されるパターンです。

駅に近い、築年数が浅い、家賃が安いといった人気の物件は、多くの問い合わせや来店が期待できるからです。おとり物件で客を釣って、来店時には「すでに成約してしまった」などと別の物件をすすめる悪質な手口といえます。

ただし、好条件の物件は先に申し込んだ人から決まる場合も多いため、ほんのわずかな時間差で成約するケースもあると知っておきましょう。

不動産検索サイトの更新が遅れている

2つ目は、成約情報がうまく更新できず、インターネット上で募集の表示が続いてしまったパターンです。

入居者が決まったという情報は、不動産会社のスタッフが手作業で更新し、不動産検索サイトのシステムにのっとり、定期更新されることが一般的です。

忙しくて更新し忘れていたり、検索サイトの更新時間と閲覧時間がズレていたりすると、実際にはもう成約していた物件が、検索者の目に触れることもあります。悪意はないものの、情報を信じて来店につながる場合は、おとり広告にあたるでしょう。

見逃せない!おとり物件の見極めポイント

結論から言うと、悪意のある・なしが影響するため、おとり広告かどうかの判断は困難といえます。疑いがあれば、信頼できる不動産会社に尋ねることをおすすめします。

募集しているかどうかは情報元の不動産会社でなくとも調べられるからです。また、ほかの不動産会社を頼る前に、検索時や実際に問い合わせる段階で可能性を判断するポイントもあります。ここでは、自分でおとり物件を見極めるポイントをご紹介します。

類似物件よりも格安になっていないか

不動産検索サイトでは、地域や家賃(価格)、広さなど条件で絞り込み、類似物件が結果として表示されます。

そのなかで明らかに「同じエリアなのに安い」と感じる物件は、可能性を疑うべきでしょう。

もしくは、事故物件であったり、更新がない賃貸契約物件「定期借家」であったりするかもしれません。いずれにせよ、事前に相場を調べておき、広告している不動産会社に「ほかの物件と比べて安い理由」を問いただすことが大切です。

掲載情報の量が不十分でないか

貸主や売主の意向もあって明かせないケースもありますが、掲載情報の量がほかの物件と比べて不十分なら客寄せに利用されている可能性があります。

物件名が表示されていない、住所の記載が欠けている、写真が極端に少なく使いまわしがあるといった場合は、物件を特定させないよう意図して行われているのかもしれません。

別の検索サイトにも掲載されているか、ほかの不動産会社でも同様の表示をしているか確認しましょう。結果が表示されない場合は要注意です。

情報登録日は古くないか

好条件な物件であるのに、検索サイトの情報登録の日付が古い場合も要注意です。

人気の物件は早く成約するのが一般的であり、掲載期間は短くなるからです。成約したものの更新作業を失念していたり、客寄せとしてわざと掲載を続けていたりする恐れもあります。

現地集合で内覧対応してもらえるか

「物件に直接行って内覧したい」と不動産会社に伝えた際、現地ではなく店に来るよう強く求められた場合はおとり物件かもしれません。

入居者が決まっているなど取引不可の物件であれば、現地に行けばすぐにわかってしまうからです。あわせて「この物件にしか興味がない」と伝えておけば、ほかの物件を紹介されずにすみます。

まとめ

本記事では、不動産会社がおとり物件を掲載する理由と、おとり物件を見極めるポイントについて解説しました。来店数を稼ぐ目的か、更新が遅れたことで意図せずおとり広告となってしまったかといった悪意の有無が影響し、おとり物件だと判断するのは難しい現状です。検索や問い合わせ時におとり物件の疑いがないか判断し、疑いがある場合は、信頼できる不動産会社に空室情報を問い合わせましょう。

 

WRITER沢野圭太
埼玉県出身。不動産歴6年。
宅地建物取引士・ファイナンシャルプランナーとしての視点で不動産情報を日々発信しています。
自身も不動産屋として接客の経験を持ち、本当に求められる安心できる不動産屋情報の発信に努めています。

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