マンション・アパートの通気口をふさいではいけない?その理由とは

公開日:2023/01/01  


あまり目立たないので自宅にあるのに気づいていないという方もいるかもしれませんが、マンションやアパートには通気口があります。通気口がどのような役割を担っているかきちんと認識していない方もいるのではないでしょうか。ここでは知っておきたい通気口の基礎知識をご紹介します。

マンション・アパートの通気口の役割と仕組み

通気口の役割はその名のとおり、空気を通すことです。外の空気は、通気口から室内に取り込まれます。一方、室内の空気は各居室に設置された換気扇で天井に集められ、換気口から外に出ていきます。室内の空気というのは、実はかなり汚れています。

寝具やソファから出るほこり、外から入ってきたほこりなどが浮遊しているうえ、掃除で使った洗剤や料理につかった油の成分も混ざっています。汚れた室内の空気を外に排出し、新しい空気を室内に取り込み、室内の空気を循環させるのに通気口が使われています。

そのため、通気口はきちんと掃除もしておかなければなりません。通気口に設置しているフィルターは多くの場合古い歯ブラシなどをつかって水洗いできます。水洗いしたら自然乾燥させれば問題ありません。水洗い不可のフィルターの場合は掃除機でほこりを吸い取ります。もし自宅の通気口にフィルターがない場合、自分で購入するなどして取りつけましょう。フィルターを付けることで外部から汚れが入ったり、無視が侵入したりすることを防ぐことができます。

通気口をふさいではいけない理由とは

最近、住宅性能が上がり高気密の家も増えています。気密性の高い住宅は冷暖房の効きがよく防音性も高いといったメリットがある一方で空気はこもりやすいため、24時間換気の設置が法律で義務付けられています。通気口はこの24時間換気に使用されているため短時間ならそれほど問題になりませんが、長時間通気口をふさぎっぱなしにしてしまうと、換気ができないことで頭痛や吐き気、冬場は結露の原因になったりします。適切に換気をすることがシックハウス症候群を防ぐことにもつながります。冬場、室内でストーブやファンヒーターを使用している場合は、しっかり換気が行われていないと一酸化炭素中毒になるのでとくに注意が必要です。

どうしても通気口を閉めたいときの対処法とは

生活をしているなかで、通気口の役割は分かっているけれど、閉めたいときがあることもあります。その場合、閉めたい原因によって対処法が異なります。

まず「室内が寒いので、閉めたい」というケースです。室内が寒い場合、室内の熱が放出されるのはほとんどが窓からです。室内の寒さを対策したいのであれば、窓への対策がおすすめです。たとえば、窓の隙間を埋める、断熱シートを貼るといった対策を試してみてください。

次に「虫の侵入を防ぎたい」というシーンです。虫の侵入は防虫スプレーとフィルターの使用で防ぐことができます。急に虫が室内に入ってくることが増えたという場合は、フィルターがやぶれていることも多いです。防虫ネットも有効なので活用するとよいでしょう。

最後に「外がうるさいので閉めたい」というケースです。賑やかなエリアや大きな道路沿いにある家は外の騒音が気になることがあります。この場合は吸音材や防音材を通気口にとりつけることを検討してみてください。吸音材や防音材がつけられないタイプの通気口で、どうしても音が気になる場合は、閉めっぱなしにせず定期的に開け閉めをしましょう。

まとめ

通気口やフィルターは、定期的に正しく掃除するなどお手入れしておくことで室内の空気を常によい状態に保つことができます。ほこりをはじめハウスダストはアレルギーの原因にもなります。室内の空気をきれいに保っておくことは健康のためにも大切なことです。通気口は基本的に閉めずに使用し、毎日を快適に過ごしてください。

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WRITER沢野圭太
埼玉県出身。不動産歴6年。
宅地建物取引士・ファイナンシャルプランナーとしての視点で不動産情報を日々発信しています。
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