不動産の仲介手数料とは?

公開日:2019/08/01   最終更新日:2019/08/02

池袋でマンションやアパートなどを探して住みたいと思っているときには不動産業者に相談するのが一般的な方法です。その物件を決めて賃貸のための契約を進めていくと家賃以外にもさまざまな費用が発生します。

その1つとして知られているのが仲介手数料ですが、一体どのような費用なのでしょうか。

基本的には業者に対する成功報酬

不動産を賃貸するときには業者に物件を紹介してもらい、契約に至るまでにオーナーとの交渉を依頼したり、重要事項説明をしてもらったり、契約書などの書類作成を任せたりすることになります。このサービスへの対価として支払うことになっているのが仲介手数料で、成功報酬という位置付けになっているのが特徴です。

たとえどれだけたくさんの物件を紹介してもらい、何件も内覧をさせてもらったとしても、最終的に賃貸物件を選んで契約しなければ支払う必要はありません。これは賃貸の手続きを進めていく中で、業者に対して直接支払うお金になっています。業者としては丁寧に対応したとしても契約してもらえなければ全く収入を得ることができないのです。

そのため、業者は必死になってニーズに合っている物件を探し出して紹介し、興味を持っていそうであれば喜んで内覧にも連れて行ってくれます。オーナーとの交渉にも積極的になってくれるのは契約をしてもらうことで報酬である仲介手数料を手に入れたいからです。

法律により上限が定められている

不動産の仲介手数料は実は法律によって業者が請求することを認められています。賃貸物件の契約を仲介した場合には契約家賃の二分の一を上限として、貸主と借主の両方に請求できると定められているのです。

ただし、両者の合意があれば貸主と借主の一方が家賃の一ヶ月分まで支払うことができます。つまり、業者は仲介することで最大で家賃一ヶ月分の収入を得ることができるのです。ただ、賃貸物件の紹介を依頼したときにこのことを詳しく説明する業者はあまり多くありません。

契約する段階になって仲介手数料が一ヶ月分かかりますという話になるというパターンが典型的で、その頃になってから気づくこともあるでしょう。そこで払うと言ってしまうと自分が一ヶ月分を払うと認めたことになってしまいますが、貸主も払うから家賃の二分の一までが請求できる金額ではないかという話にすれば減額することが可能です。

ただ、業者もオーナーとその点を交渉しなければならないのですぐに契約できなくなる場合もあります。

下限が定められているわけではない

法律によって仲介手数料を請求できることは認められていますが、請求が義務付けられているわけではありません。下限の金額があるわけではないため、請求しないという選択肢もあり得ます。

世の中には仲介手数料無料という形で宣伝している不動産業者もあれば、この物件なら無料でこの物件なら半月分という形で物件によって違う業者もあるのが実態です。無料としているケースでは大抵はオーナーが家賃一ヶ月分を払うことで合意していることがほとんどで、初期費用を減らせるようにして入居者を募っています。

どちらにも請求しないと業者はタダ働きになってしまって企業として立ち行かなくなってしまうのは明らかでしょう。このように両方に請求でき、それぞれに請求する金額の下限が決まっていないので、一方に対しては仲介手数料無料という対応が可能なのです。

 

不動産の賃貸をするときには最終的に仲介手数料を業者に支払うのが一般的です。これは法律によって業者が貸主と借主の両方に対して請求して良いと定められている成功報酬で、実際に定められているのは請求する方法と上限額だけになっています。

下限がなく、両方対して請求できる仕組みになっていることから、仲介手数料を一方だけ無料にすることも可能です。原則は両方に対して家賃半月分を請求するのが上限なので、それより高い場合には交渉して引き下げを狙うのが賢明と言えます。

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WRITER沢野圭太
埼玉県出身。不動産歴6年。
宅地建物取引士・ファイナンシャルプランナーとしての視点で不動産情報を日々発信しています。
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