不動産関係のトラブルでよくある騒音問題…。正しい対応方法は?

公開日:2022/01/15  


マンションや集合住宅でのトラブルとして騒音問題があります。騒音は一度気になると寝られなかったり、いらいらしたりと生活に支障をきたしてしまいます。しかし、騒音を立てている本人に直接苦情をいうと、さらに大きなトラブルに発展してしまうリスクも少なくありません。そこで本記事では、騒音トラブルの対処法について解説します。

騒音問題はよくあるトラブル!

マンションや賃貸物件では、近隣住民とのトラブルが日常茶飯事であるといっても過言ではありません。とくに騒音問題はよくあるトラブルであり、不動産関係のさまざまなアンケートでトラブルの原因の上位を占めています。

なぜ集合住宅と呼ばれるマンションやアパートで騒音問題が発生しやすいのかというと、集合住宅は1棟の建物を壁や床で仕切って複数の住宅が存在しているからです。

そのため、住宅は仕切られているものの、近隣住民の生活音が聞こえやすいという性質があるのです。つまり、あえて大きな音を立てていなくても騒音問題に発展してしまうケースがあります。また、近隣住民の生活音が気になると、夜に眠れなくなったり、大きなストレスの原因になったりしまいます。

うるさいと判断されてしまう基準は?

音の大きさを測定することのできる騒音計という機械によって、周辺の音の大きさがわかります。そして、騒音機はdb(デシベル)という単位で音の大きさを表示します。また、一般的な生活では、騒音計を使用して音の大きさを計測する必要はありませんが、どのような生活音がうるさいを判断されてしまうのか知っておくことは大切です。

たとえば、人がうるさいと感じる音の大きさは大体60db以上です。そして、日常生活で音の大きさが60db以上となるのは、人の話している声です。さらに、掃除機の音は70db、ピアノなどの楽器音は80dbです。さらに、犬の鳴き声や車のクラクションは90~100dbであり、非常にうるさく感じられます。

一方、静かなオフィスは50db、図書館の中や人が小声で話している音は40~30dbです。つまり、人が会話している声や掃除機の音など生活する上で発生してしまう音であっても、うるさいと感じられてしまうことがあるのです。

自分でできる騒音対策

騒音問題は、自分が被害者になることもあれば、加害者になってしまうこともあります。そこで、騒音問題の被害者・加害者にならないよう、自分でできる騒音対策を紹介します。

まず、壁や床への対策として防音壁や防音パネルの設置、防音マットの設置がおすすめです。防音壁や防音マットを設置すると、自分の部屋から発生する音を周囲に響きにくくしたり、お子様が飛んだりする音を響かせないようにすることが可能です。また、周辺の住宅から聞こえる騒音が自分の住宅内に響くことを防止する効果があります。

また、カーテンを防音効果のあるものに変更したり、業者に防音工事を依頼したりする方法もあります。防音工事とは、壁や屋根の中に吸音材や遮音シートを入れ工事や、窓ガラスを防音仕様のものに変更する工事などのことです。その他、最も簡単な防音対策として、耳栓やイヤーマフで耳そのものを塞いでしまうという手段も挙げられます。

騒音の被害に遭った場合の対処法

騒音問題は適切な対処法を取り、解決することが重要です。まず、早く解決したいと考えて直接苦情をいうことは、さらに大きなトラブルに発展するリスクがあるためおすすめできません。そこで、話し合いで解決する場合は管理人経由で苦情を伝え、管理人や業者の立会いのもと話し合いを行うことが解決方法の一つです。

そして、話し合いで解決できない場合は、自分自身の住宅に防音工事を行ったり、裁判や訴訟で解決したりする方法があります。しかし、防音工事や裁判は時間やお金、労力が必要です。

そこで、引っ越しして騒音の発生源から離れることも手段の一つです。そして、騒音問題は一人で解決しようとせず、まずは周囲に相談した上で適切な対応をとることが重要です。

 

集合住宅でのよくあるトラブル例として騒音問題があります。騒音問題は、自分が被害者・加害者のどちらにもなりうることを理解しておく必要があります。また、あえてうるさい音を立てようとしていなくても、通常の生活音で周囲がうるさいと感じてしまうこともあります。そして、もし騒音問題で悩んでいる場合は一人で解決しようとせず、管理人や業者に相談して解決策を考えることが大切です。

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WRITER沢野圭太
埼玉県出身。不動産歴6年。
宅地建物取引士・ファイナンシャルプランナーとしての視点で不動産情報を日々発信しています。
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