不動産に関する資格とは?

公開日:2019/01/15  

不動産を売買したり、賃貸借をしたりといったことは日常的によく行います。

一方で、物件の売買や賃貸借を行う側には、資格が必要となります。

必要な資格を持っていないと、顧客に対して説明ができないといったこともありますので、資格を有していることは重要です。

購入するにしても、賃借するにしても、決して安くない買い物になりますし、その取引が安全かつ円滑に行われるよう、様々な法令により規制されています。

このため、物件や法令に関する知識や情報、経験が豊富で、信頼できる相手から購入したいものです。

説明を受けても知識が不足していると質問に答えることができませんし、それを持っていることは顧客に対しても自分が物件に関して責任を持って説明できることの証明にもなります。

一般の企業でも役に立つ宅地建物取引士

不動産に関する資格としてもっともメジャーなものが、宅地建物取引士です。

宅地建物取扱主任者と言われていたもので、俗に宅建と呼称されています。

土地や建物の売買や賃貸借を取り扱う会社は、5人に1人の割合で設置が義務付けられていますし、また取引に当たっての物件に関する重要事項の説明や説明書への記名捺印、契約書への記名押印といったことは宅地建物取引士しかできない業務です。

土地や建物の構造や基本的な法令、税など実務的な知識を問われる試験ですので、もっとも有効です。

また、金融機関が融資を行う際、日本では土地や建物などの物件を担保にすることが多くあります。

事業計画の審査においても取引に関する法知識が必要とされます。

また、新規店舗の出店や自社管理の土地建物を所有する場合にもその知識を活かすことができますので、一般企業や金融機関においても役に立ちます

マンション等賃貸物件の管理に必要な管理業務主任者

資産家と言われる人の中には、たくさんの土地を所有して賃貸に回したり、土地に賃貸専用のマンションやアパートを建築して、賃料収入を得る人もいます。

しかし、いわゆる大家さんのように自ら管理をするわけでなく、専門の管理業者に管理の委託を行います。

マンション管理は管理業務主任者が行います。

建築物やその附属設備に関する知識、管理維持保全に関する法令の知識、実践的な契約書の知識等が試験において問われます。

管理委託契約に関する重要事項の説明、重要事項説明書や管理委託契約書への記名捺印、管理事務報告は管理業務主任者しか行うことができませんので、賃貸版の宅地建物取引士と言えます。

マンションを管理する側の立場に立って業務を行いますので、居住者に説明をしておかないと後々問題になりかねませんので、重要な職務と言えます。

この管理業務主任者は、管理業者の事務所に置くことが義務付けられています

マンション管理等長期運営に不可欠なマンション管理士

マンションの運営を行う場合、どうしても居住者とのトラブルが発生する場合があります。

マンションを適正に管理するためには、専門知識を持ってトラブルへの相談やアドバイスを行うことができるマンション管理士が必要不可欠です。

このマンション管理士は、マンションの区分所有者からなる管理組合の支援を行います。

長期修繕計画案の作成や区分所有者間のトラブルを解決するための予備交渉などの業務を遂行して、マンション管理組合の運営を支援します。

管理業務主任者が管理側に立つのに対して、マンション管理士は、居住者である管理組合の立場にスタンスを置いていますので、場合によっては管理計画の見直しを求めることもあります。

 

土地や建物の物件は、売買するにしても、賃貸借するにしても、大きな金額が動きます。

そこで、売却する側、購入する側、賃貸する側、賃借する側の取引を円滑にするために、様々な法規制が行われています。

その中で、一定の資格を持っていなければ、取引等に必要な行為を行うことができないような仕組みになっています。

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WRITER沢野圭太
埼玉県出身。不動産歴6年。
宅地建物取引士・ファイナンシャルプランナーとしての視点で不動産情報を日々発信しています。
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