賃貸物件は保証料が必ず必要?費用を抑えるコツはある?

公開日:2023/04/01  


賃貸物件を契約すると、最初に初期費用を支払います。初期費用の代表的な項目には敷金や礼金がありますが、近年は「保証料」が含まれていることが多くなっています。お部屋探しをした際に「保証料ってなに?」と思った方もいるのではないでしょうか。ここでは賃貸物件を借りる際に知っておきたい保証料について、詳しく解説します。

賃貸物件契約時にかかる保証料と保証の仕組み

保証料とは、保険会社に支払う火災保険料のようなものです。具体的な保証料金は、1年目は家賃の0.5か月~1か月が相場です。たとえば家賃が5万円の物件であれば、入居時に2.5万円~5万円の保証料が必要になります。保証料は月額のランニングコストとしてかかるわけではなく、入居時に支払ったらそのあとは、1年あるいは2年ごとに更新料を支払うというスタイルが一般的です。更新料は1万円~1.5万円が相場です。

保証会社は何を保証してくれるの?

火災保険は火事を起こした際の保障ですが、保証会社は家賃の滞納を保証しています。かつては賃貸物件を契約する際は、連帯保証人を付けるのが一般的でした。多くの場合は、親をはじめとした親族で、家賃が支払われなかった場合は連帯保証人に家賃の支払いを請求できるというものです。

近年は連帯保証人ではなく、保証会社を利用する不動産会社が増えています。大家さんにとっては連帯保証人よりも、保証会社の方が確実に家賃を立て替えてもらえるという安心感があります。保証会社は、家賃が滞った際は賃借人にかわって大家さんに支払い、家賃回収も代行します。

大家さんや不動産会社は家賃滞納の心配をせずに済むうえ、連帯保証人になってくれる人のいない人や収入の少ない人でも、入居審査に通りやすくなるという賃借人側のメリットもあります。たとえ家賃が支払い日に間に合わなかった時でも、いったん保証会社が立て替えてくれるという考え方もできます。

ただ、立て替えてもらった家賃は返済が必要ということは忘れないでください。催促を無視すると緊急連絡先や職場などに連絡がいったり、ブラックリストに載ったりしてしまい、その後の生活に支障をきたすこともあるので気をつけましょう。

保証料を抑えるコツはある?

家賃保証といっても、保証会社ごとにさまざまな保証プランが用意されています。退去時の原状回復費用や鍵交換代などが保証に含まれている場合、必要ないと思ったら保証項目から外すことで保証料を抑えることができます。もちろん使用する保証会社や保証プランは不動産会社や大家さんが設定しているため、変更するには相談して許可を得る必要があります。保証プランの変更が可能かどうか、気になる方は不動産会社に確認してみるとよいでしょう。

また、連帯保証人をつけることで保証料を安くできる保証会社もあります。連帯保証人がいれば保証会社は必要ないと思われるかもしれませんが、大家さんの立場になるとリスクをなるべく低く抑えるために、保険会社加入は必須としていることがほとんどです。連帯保証人をつけることで、保険料を抑えることのできるプランがあるか確認してみるとよいでしょう。

また、前述のとおり保証会社は家賃滞納リスクに備えて利用されています。仮にもし1年契約の物件であれば、1年間の家賃を一括で支払えば保険料は支払わなくてもよくなるでしょう。どうしても保険料を支払いたくないという方で、貯金に余裕がある方はこの方法を使ってもよいでしょう。

まとめ

賃貸物件の契約時、保証会社を利用することは大家さんと入居者両方にメリットがある仕組みといえます。とくに収入に不安のある方や、連帯保証人になってくれる人がいない人にとっては嬉しい制度ではないでしょうか。連帯保証人の併用や保証範囲の限定で保険料が抑えられるケースもあります。こちらで紹介した内容も、ぜひ理想のお部屋探しに活かしてください。

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WRITER沢野圭太
埼玉県出身。不動産歴6年。
宅地建物取引士・ファイナンシャルプランナーとしての視点で不動産情報を日々発信しています。
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