賃貸物件はくぎや画びょうはNG?壁を傷つけない方法はある?

公開日:2022/12/01  


部屋を素敵にコーディネートする場合、カレンダーや時計を飾りたい、など賃貸物件であっても壁にくぎや画びょうを使いたいときがあります。しかし賃貸物件である以上、いずれは退去する可能性もあり原状回復も踏まえた使用を検討したいものです。では、賃貸物件は壁掛けNGなのでしょうか。壁を傷つけない方法も踏まえて解説します。

退去時の原状回復義務とは

賃貸物件を契約したことがある方には、馴染み深い用語に「原状回復」というものがあります。原状回復とは不動産界隈で頻出する用語の一つで、退去時には入居時の状態にできる限り戻すことを意味します。しかし、賃貸物件であっても長期間入居していれば経年劣化による不具合も多くなります。例として蛇口がゆるくなった、ユニットバスにひび割れが進行する、などのケースはそこにある設備の耐用年数を超えているためと考えることもできます。

一方で、喫煙習慣による著しい壁の汚れや壁掛けのインテリアなどを利用するために開けた複数の穴が壁に目立つなどの状態は、経年劣化によるものとは考えにくいため回復費を支払う必要があるでしょう。原状回復は契約時に義務として契約書に書かれていることが基本です。

まずはトラブルを防ぐためにも、契約時にしっかりとどの程度の原状回復を想定しているのか確認しておくことが望ましいでしょう。国土交通省は民間賃貸住宅における原状回復についてトラブルが多いことから、以下のようなガイドラインを策定しており、契約前に確認しておくこともおすすめです。

国土交通省によるガイドラインとは

国土交通省が策定している原状回復に関するガイドラインは、平成10年3月にまとめられたものです。退去時における原状回復トラブルは非常に多くなっています。そのため、国土交通省は未然にトラブルを防ぐために原状回復の在り方について判例などを踏まえながら解説しています。このガイドラインでは原状回復とは「貸借人が借りた当時の状態に戻すことではない」と明記しています。これは経年劣化などの視点を踏まえているためです。

時計やポスターを貼りたい!ダメージの少ない方法は?

「賃貸物件であっても暮らしをコーディネートしていきたい」と考えるのは当然のことです。キュートな時計やかっこいいポスターを飾って彩りたいと感じる際には、何かよいアイディアはないのでしょうか。そこで、時計やポスターを飾る際に壁に負担が少ない方法を紹介します。

負担の少ないフックの活用

賃貸物件が多い日本においては、負担の少ない壁かけのフックが多数登場しています。例として、非常に小さな穴ながら強力なフックが登場しています。刺して抜いた後も穴が目立ちにくく、通常のフックの値段とあまり変わらないので重宝している人も多いでしょう。賃貸物件に多い石膏ボードの壁向けにはホチキスタイプも登場しており、非常に小さな穴に留めることができるため人気です。ホチキスタイプは穴が小さいものの、2キロ程度の重量に耐えられるものも登場しており、時計やポスターを楽々飾ることができます。

後付けの柱をつける

原状回復を無難に乗り越えたい、そんな方には壁にフックを付けるのではなく後付けの柱を接続することもおすすめです。柱を立てることで時計や植物を飾ることもできるうえ、複数を上手に組み合わせることでキャットタワーのようなユニークなデザインを作ることもできます。ラックを柱のように接続させることで、賃貸物件に多い悩みの1つである「収納不足」も解決できます。柱の接続はシューズラックやブックスタンド化などさまざまなアイディアを生み出せるのでおすすめです。

パンチングボードの設置

吸音材などの設置にも使われるパンチングボード(有孔ボード)の設置も、おすすめのアイディアです。すでに穴が開いている素材のため、1か所でも設置しておけばまとめて色んなものを集約して飾ることができます。工具を飾るような要領でスタイリッシュに仕上げれば、ニューヨークスタイルなデザインとしても遊べるでしょう。穴にフックをかければ、帽子や衣類などをサッとインテリアのように飾ることもできます。

工夫次第で穴を開けずに生活できる!

賃貸物件にこれから入居する方や現在入居しておりこれから原状回復を意識する方は、壁との付き合い方をどうするべきか悩んでいるのではないでしょうか。穴を極力小さくする、パンチングボードなどを使ってオシャレに飾る、などの方法を紹介しましたが「あえて穴を開けない」という選択肢もあります。たとえば、時計はデジタル式のものをベッドサイドに置く、ラックに立てかけるなどの方法も考えられるでしょう。

ポスターもフレームに入れて素敵に立てかけておくことも、映画のワンシーンにあるような素敵なお部屋になりそうです。近年はテレビも壁掛けタイプが増加していますが、プロジェクター仕様にすれば壁に掛ける必要はなくなります。壁をあえて使わない、と意識することで新たなインテリアのアイディアが湧くでしょう。原状回復に怯えず、毎日を快適に過ごすためにも色んな工夫を実践してみてはいかがでしょうか。

まとめ

この記事では賃貸物件の壁について、原状回復の視点を踏まえながら詳しく解説を行いました。時計やポスターを飾るために使うくぎや画びょうは、賃貸向けの新アイテムを使ってみてはいかがでしょうか。そして、退去時の大きなトラブルを未然に防ぐためにも、あえて壁を使わないこともおすすめです。ぜひ本記事で紹介したアイテムや工夫を使って、おしゃれにコーディネートしてみてください。

WRITER沢野圭太
埼玉県出身。不動産歴6年。
宅地建物取引士・ファイナンシャルプランナーとしての視点で不動産情報を日々発信しています。
自身も不動産屋として接客の経験を持ち、本当に求められる安心できる不動産屋情報の発信に努めています。

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